昨日の夕方、チャンディダサへ行きました。目的は、グドン・ガンディー・アシュラム(Gedong Gandhi Ashram)を探すためです。
　一般的には、アシュラム（Ashram）とは、サンスクリット語を起源とするインドネシア語のアスラマ（asrama）と同じように、「寄宿舎、合宿所、兵舎」などを意味する言葉として使われています。アシュラムというと、宗教や思想など導く先生グル(guru）がいて、教えを学ぶために人々が集まっている場所、と考えたらよいでしょうか。
　そしてこのグドン・ガンディー・アシュラムでは、毎週火、木、土曜の夕方4時半から5時半まで、一般の人を対象にヨガ教室が開かれているのだそうです。

　はて、一体どういうところで、何が行われているのだろうか、と行ってみることにしたのです。
　チャンディダサというと、有名な蓮の池を思い浮かべる方も多いと思いますが、そのすぐ近く、ということで付近をうろうろしてみると、池のお隣の小学校の奥に、そのアシュラムはありました。

　通り沿いの古い門に、その名前は書かれていましたが、奥に何があるのか見えません。とりあえず中に進んでみると、中学生くらいの男の子たちが、バドミントンをしていました。彼らに聞いてみると、確かにここでヨガを教えているということです。

　事務所などの建物の間を、海の方向へ進んでいくと、芝の広場があって、牛がいたり、

宿泊用のバンガローがあったり、

こんな建物がありました。建物の向こうは海です。ここでヨガをするのだそうで、すでに数名の方が集まっていました。

　ヨガ教室が始まるまで、まだ少し時間があるということで、ヨガの先生が敷地を案内してくれました。

　このアシュラムは、35年ほど前にグドン・バグース・オカ（Gedong Bagoes Oka)という女性によって設立されたそうです。1921年にカランガッサムで生まれたイブ・グドンは、2002年81歳で亡くなるまで、親や身寄りのない子供たちを集め、インドの平和活動家マハトマ・ガンディー師の教えを中心に、福祉活動に生涯を捧げたのだそうです。インドネシアの4人の女性功労者の一人として、2004年4月21日付け発行の、記念切手にもその姿と名前が刻まれています。
　イブ・グドンが亡くなった後、それまでのアシュラムの関係者には、それぞれ独立して他の地区で活動をはじめた方々もいるそうですが、「泉と海の水に挟まれたこの土地には、特別の力がある」と、イブ・グドンが選んだこの場所は、今でも、身寄りのない子供たちの保護教育施設として、ヨガやガンディー師の教えを学ぶ場所として、また、針治療の場所としても、一般に広く門戸が開かれています。

　今日のヨガ教室は、カウィ先生も入れて6名で始まりました。生徒さんは、長期滞在の外国の女性とインドネシア女性のグループ、年配のバリ人男性がいらっしゃいました。
　カウィ先生は、カランガッサムのスラット（Selat）村出身で、現在はカランガッサムの首都であるアンラプラ在住。15年ほど前からこのアシュラムに関係し、現在は教育部門コーディネーターとして、ヨガやヒンドゥー教を教えているそうです。インドへは数回渡り、ヨガを含むヒンドゥー教や、ガンディーの教えを学んだ、ということでした。
　ちなみに、ここで行っているのは、ハタ・ヨーガといわれる、坐法(アーサナ）、呼吸法（プラーナーヤーマ）を含む、身体の動きを中心にしたヨガだそうで、カウィ先生の穏やかなインドネシア語と英語の言葉にのせて、ストレッチ体操のようにゆっくりゆっくり身体を動かしていきます。

　"Keep communicate with your body…" "Yoga is noｔ competition…."
　波と風と先生の声に包まれながら、自分の身体と対話しているうちに、いつの間にか、心の奥にある真実に近づけそうな時間が流れていたのでした。

Gedong Gandhi Ashram
Tel : (0361)　41108
Address : Candidasa Karangasem 80851 Bali
E-mail : gandhiashram@telkom.net

宿泊設備：　5室のシャワー付バンガロー　(温水なし）
　シングル（1名様でご利用の場合）　１泊当たり　＄２０
　ダブル（2名様にてご利用の場合）　1泊当たり　＄３５
　料金には、ベジタリアンメニューによる朝食、昼食、夕食が含まれております。

ヨガ教室　：　毎週火、木、土　16:30～17:30　不定休
　料金は決まっておりませんが、生徒さんたちは先生へのお礼として、また、アシュラムへの寄付として、ヨガの後先生に寄付金をお渡ししております。
　身体を動かしやすい服装でご参加ください。

チャンディダサに行ってみよう
シドゥメン村より出発　トランスポート、車のチャーター
こちらの記事もご参考にどうぞ